幸せの時間(11)
自分を抑えず本音で生きようと決めた浅倉は、晨宋建設に裏金を作らせるために仕事を回す約束をしてしまう。
しかしながら浅倉が手がけたアザレアニュータウンが高く評価され、浅倉にはさらなる高みが見えてきていた。
一方、智子は柳との、禁断の愛欲の日々に溺れていた。
そんな智子の姿を見て、得体の知れない色気を感じる浅倉……。
家族の絆はゆっくりと、だが確実に崩壊へと向かってゆく――。
智子の留守に家に入り込み、鍵を手に入れた耀子はたびたび浅倉家に忍び込むようになっていた。
柳に呼び出された智子は一晩家を空けたが、浅倉も秘密に借りたマンションに連絡もせず泊まった。
そんな中、常務と共に元建設大臣・片岡の接待をすることになった浅倉。
偏屈な片岡は浅倉の接待に怒り帰ってしまったが、翌日再び浅倉を呼びつけた。
そして、浅倉が着替えのために家に戻ると、そこでは智子と柳が……!?片岡の接待のため高級娼館を訪れた浅倉だったが、片岡は女の子を傷つけ、再び怒って帰ってしまった。
さらに、「商品を傷つけられた」と痛めつけられ、娼館から弁償として500万円を要求された挙げ句、片岡には暗に5000万円を要求された。
浅倉は常務に助けを求めたが、自分で責任を取れ言われてしまう。
困窮した浅倉は晨宋建設から2000万円をムシリ取ったが、5000万には及ばなかった……。
サディストの片岡に望月をあてがい、規制の厳しいT市開発計画全面バックアップの約束を取りつけた浅倉は、またひとつステップを昇った。
下請けの業者たちが持ってきた献上金は、そのまま浅倉の懐へと入ることになり、浅倉は次々と金で女を買った。
そして、仲人までした部下の遠山を切り捨て、浅倉は局次長昇進を果たす。
ところが亀裂の入った智子との関係は修復できず、とうとう家庭内別居にまで行き着いてしまった。
浅倉が帰宅するとなぜか家の中には耀子がいた。
そして耀子は、智子の浮気を告げた。
耀子に言われたレストランで智子と柳を見つけた浅倉はふたりの後をつけ浮気の証拠を掴もうとしたが、なんと公園の中で情交に耽るふたりを目撃してしまう!! 途方に暮れる智子を、柳は冷たく突き放した。
何とか家に戻った智子と浅倉は離婚することで同意した。
だが、智子が家を出るまさにその瞬間、智子の目の前に耀子が姿を現わしたのだ!!続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60013910